履歴書にひっそりと佇む「特技」の欄ですが、皆さんはどのようにアピールしていますか?「特技・資格」と書かれていることのほうが一般的なので、多くの方が「普通自動車免許」などの免許を書いているのではないでしょうか?この特技は面接に進むための大きなフックにもなりますし、面接で会話が弾むための大きな一手になります。
「何も人に語れる特技なんてない。。。」という方であっても、ひとまず読み進めていただいて、転職活動を加速させてもらえればと思います。
特技欄に求められること
特技欄(趣味・資格・スキルなど)に求められるものは何でしょうか?
少し大げさに考えてしまい、「下手なことを書くと不採用になってしまいそう」と思ってしまうという話をよく聞きます。
私個人としては、
- 書いてはいけないポイントを抑える
- 相手にわかりやすいように
という2つさえ押さえておけば、何を書いてもいいと思っています。
というのも、面接官としては会ってみたいと思うか、ひいては社内に仲間として迎え入れてもいいのか?ということがポイントだからです。
面接官も緊張している?
今まで一度も関わりが無かった人を、チーム(企業)に迎え入れるには様々なリスクが伴います。しかも他人を採用するということは、年収●●万円の人材を購入するという「仕入れ」になります。レストランなんかは顕著だと思いますが、仕入れた食材の品質が悪ければコース料理が良いものにはなりません。採用する人材のしだいでプロダクトの完成度が大きく変わるのはどの業界でも分かる話です。
これはとても緊張感のある業務なので、面接官としても場作りは気にしています。素に近い状態で話すためのアイスブレイク(緊張を和らげる)をすることは必須になります。
その時、面接官として「特技欄」を見るんです。なにかフランクに会話ができるネタがないかな。。。採用希望者が楽しそうに生き生きと話してくれるネタはないかな。。。
まずは書いては行けない項目を把握しよう
一般的に避けるべき特技欄があります。これはどれだけ自慢ができても書いては行けないという項目があります。
- ギャンブル
- 犯罪に感じる表現(クラッキングなど)
- 政治・宗教に関連する活動
- 社風に合わない趣味
ギャンブルはどれだけスキルが高くても、借金を抱えて仕事が手につかなくなるリスクがあることを考えると、企業としては消極的な判断をしてしまいます。
犯罪は言うまでもありません。企業として最も避けるべき風評被害リスクですね。
政治・宗教は自身の信仰は尊重されて然るべきですが、それは特技ではありません。過度な勧誘があれば社内の空気が悪くなりますので、採用は控えるべきでしょう。企業としてはリスクです。
企業の社風に合わないというのは、例えばお酒・サブカルです。「ソムリエ・利酒師」などの資格はたとえ営業会社でもエンジニア職でも趣味を極めているため話のネタになりますが、「一升以上を飲んでも大丈夫です」は守秘義務を大事にする企業からすれば深酒をする人に映るかも知れません。
サブカルも安定思考で従業員の平均年齢が高い企業に勤めたい場合、まだまだ偏見があります。
これだけの4つを控えるだけで、あとは何でも書いて欲しいです。最後の社風に合わせるという部分が難しいかもしれませんが、そこは企業分析でがんばって準備を進めてほしいですね!
相手にわかりやすいように

これは仕事をしている上で当たり前のことですが、相手に伝わるような表現をする必要があります。まずは面接に進むために履歴書を作成していますので、会ってみたいと思わせることが重要です。
「英語」
という表現ではなく、
「英語:TOEIC650点、大学の頃から勉強をして毎年30点ずつ上げています」
これだけで、コツコツ積み重ねることができます。
少なくとも転職前の企業で社内外問わずに誰かにプレゼンテーションをすることで、成果を上げている人なら感覚的にでもわかると思いますが、「相手に伝わりやすい表現」というものがあります。
今回の特技欄で言うと、特技を一言で表現して、その内容を完結にまとめることができれば相手にも伝わりやすく、興味を持ってもらいやすい履歴書に仕上げることができるでしょう。
特技が思いつかない人は?
PCスキル、英語、プレゼンテーションなど採用を勝ち取るための特技・スキルを考える人も多いと思いますが、固く考える必要はありません。
実務的なスキルを見るのは、職務経歴書欄で今までの職歴を参考に質問すればいい話です。特技であればアイスブレイクがメインになることが多いので、
料理・旅行・書道・ランニング・ジム通い・お稽古ごと・スポーツ・読書・ワインの勉強
などなど、何でもいいと思います。ポイントは好きなこと、集中できること、楽しめること、リフレッシュできることなどポジティブな印象を与えることができれば大丈夫です。
面接で伝えるための準備も重要
履歴書に書いた特技は、簡潔に説明することができることも重要です。採用に影響されづらいはずの特技欄、緊張を和ませるために面接官がよく使うネタに対して、端切れの悪いトークをしてしまったら相手に悪い印象を与えてしまいます。
端切れが悪かった時の面接官からの印象として
- 緊張をほぐそうとしたら、逆に会話が続かなかった
- 特技で書いているのに、端切れが悪いな、嘘かな
などの不安要素を抱えてしまいます。一抹の不安を抱えてしまうと、最後の選考で2名まで残ってもどちらか1人を採用するとなった場合に選んでしまうのは不安要素の少ない方ではないでしょうか。
自分の得意な分野を、なるべく素の状態でわかりやすく話せる準備をするのは、スムーズに選考を進めるために必要なポイントです。
特技欄に書くことがない場合
上記のことを踏まえて、本当に書くことがない場合もあるでしょう。
その場合は、「特になし」でも大丈夫です。無理やり嘘をついても、会話の流れに違和感が残るだけです。同じ特技の面接官にあたってしまえばなおさらです。
特技や趣味はありませんか?と仮に面接で聞かれたとしても、これから見つけたい、継続することは得意なので、ジムに通って健康的な身体作りを目指したり、凝り性なのでジムのためのグッズを調べて揃えることをしていきたいです。というような回答でも大丈夫です。
なぜなら、私がブラック企業から抜け出すための面接がまさにこれだったからです。勤務時間以外は泥のように眠っているし、薄給だったので遊ぶこともなかなかできませんでした。
そのため、一般的なお金と休みがあればチャレンジしたいことで溢れていたのです。おかげさまで内定をもらって、徐々にいろんなことにチャレンジをするよになったという経緯もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 面接官もアイスブレイクで特技は必ず見る項目
- 特技・スキル欄には何を書いても大丈夫
- 書いてはいけないことだけ除外しよう
- 端的にわかりやすく書くこと
- 質問されたら答えれるようにまとめておくこと
- 記入することがなくても、前向きな答えを考えておく
以上のようなことを覚えておけば、特技欄に不安を覚えることもないでしょう。まずはこのような知識を身に着けて、実践して自分のものにしていくことです。新たな発見をした方であれば、いきなり素晴らしい履歴書似レベルアップすることも難しいはずなので、しっかりと準備をしていきましょう。
悩む時間がながければ、時間がもったいないので転職エージェントに相談することも時短のポイントになります。
是非、あなたの転職活動がみのりあるものになりますように。